ヤクルト高津監督が、自身の代名詞とも言えるシンカーの握りと投げ方・考え方を詳しく解説しています。
目次
- シンカーの握りと指の使い方【02:02】
- 中指にかけて握るシンプルなフォーム
- 指の角度とボールの出し方の違い
- 潮崎哲也のシンカーとの比較による違い - 回転の意識とボールの変化【04:10】
- 横回転を意識した落ち方
- 回転軸の傾きと変化の違い
- 大学時代からの試行錯誤 - リリース時の肘と腕の使い方【06:03】
- 肘の出し方と方向の意識
- 変化球における腕の動きの違い - 球速とコースの使い分け【08:03】
- 球速差で奥行きを作る戦略
- バッターに応じたコース選択
- チームでの配球研究と役割 - 縦変化の難しさと練習法【11:00】
- 横投手における縦変化の重要性
- 多投による習得とリスク
- 潮崎投手との比較と課題意識
1. シンカーの握りと指の使い方【02:02】
・中指にかけて握るシンプルなフォーム
高津氏のシンカーは、特別な握りではなく、中指にかけて投げるシンプルな形で成立しています。人差し指をやや外し、ボールにかける力を中指に集中させるのが特徴です。
・指の角度とボールの出し方の違い
速いシンカーでは指をまっすぐ伸ばし、キャッチャー方向へ指を“さす”イメージ。遅いシンカーではやや指を曲げ、抜く意識ではなく、横方向へ送り出す感覚が重視されます。
・潮崎哲也のシンカーとの比較による違い
潮崎投手は挟み込むようにして指で強く抜くフォームですが、高津氏はボールを挟む位置も違い、手の側面から押し出す形で投げています。この違いが球質にも影響していると述べています。
2. 回転の意識とボールの変化【04:10】
・横回転を意識した落ち方
シンカーはフォークのような縦の落ち方とは異なり、横回転で沈ませる意識があると語っています。真横の回転を強くかけることで、独特の沈み方を生み出しています。
・回転軸の傾きと変化の違い
回転が斜めになることで曲がり方が変わることにも言及。回転軸の角度によってボールの動きにバリエーションが生まれます。
・大学時代からの試行錯誤
シンカーは大学時代から練習を重ねた球種であり、様々な考えや情報をもとに「横回転」にたどり着いた過程も紹介されています。
3. リリース時の肘と腕の使い方【06:03】
・肘の出し方と方向の意識
ストレートとは違い、シンカーではリリース時に肘を前に出すイメージが重要とされています。指を指す方向と連動する形で、変化を生み出す動作につながります。
・変化球における腕の動きの違い
通常の投げ方では曲がらない方向に、あえて指先と肘で変化をつけにいく意識があると説明されており、フォーム全体の調整が求められることが分かります。
4. 球速とコースの使い分け【08:03】
・球速差で奥行きを作る戦略
シンカーは大きな変化で空振りを取る球種ではなく、球速を調整し、バッターを前で打たせる「奥行き」を重視して使っていたと語っています。
・バッターに応じたコース選択
例えば、右打者の内角に落とすより、外角に逃がす方が長打リスクが少なく、安全な選択肢になるという考え方が紹介されています。実際の試合でも、バッターのタイプに応じて配球を工夫していたことが述べられています。
・チームでの配球研究と役割
捕手との連携によって、「この打者にはここへ」といった綿密な配球設計がなされていた点にも言及されています。
5. 縦変化の難しさと練習法【11:00】
・サイドスローにおける縦変化の重要性
サイドスローでは縦の変化を出すのが難しく、だからこそシンカーの存在が大きな武器になると強調しています。
・多投による習得とリスク
高津氏自身、秋季キャンプで毎日100球以上のシンカーを投げ込んでいたと話しており、その過程で徐々に習得したとされています。過度な投げ込みのリスクにも触れつつ、適度な練習が重要だと述べています。
・潮崎哲也のシンカー投手との比較と課題意識
潮崎投手のような鋭いシンカーとは異なり、自身は球速差やコースで勝負していたと説明。同じ球種でもスタイルの違いが存在することが示されています。語るほど、進化の過程は長く続いたとのことです。
まとめ
高津臣吾氏のシンカーに関するこの動画から学べること:
・中指にかける握り方と人差し指の使い方
・真横の回転を意識したフォームとその落差の出し方
・肘の出し方と指先の方向づけによる変化の操作
・球速とコースの使い分けによる配球戦略
・投げ込みによる習得とフォーム別の変化球の難易度
これらの点が気になる方は、ぜひ実際の映像でリリースの動きや回転の違いを確認してみてください。
また、同じシンカーでも投手ごとの投げ方の違いを知ることで、自分に合ったフォームの参考になるかもしれません。
コメント