2010年シーズンに覚醒した前田健太が、その大きな転機となった投球フォームの意識と具体的な技術を明かします。「力を抜いて速いボールを投げる」リリースの瞬間に集約する独自の感覚で解説しています。
- 1. 覚醒のきっかけとなった投球【00:00】
- 2007年から2010年までの成績の変遷
- 覚醒した試合での1球
- 2. 力を抜いたことで得たストレートの変化【03:12】
- 置きにいったボールで気づいたこと
- 力を抜くことでボールが伸びた理由
- 3. リリースに力を集中させる感覚【04:26】
- リリースまでゼロから力を溜める
- リリースで100を出す意識
- 4. 力を抜くための練習法と意識【05:51】
- キャッチボールや遠投での工夫
- 体全体の力を抜き、左肩の開きを抑える
- 5. 覚醒後の変化とリリース意識の継続【08:56】
- 2010年の成績と球速の向上
- キャッチボールからの積み重ね
覚醒のきっかけとなった投球【00:00】
2007年から2010年までの成績の変遷
前田選手は、2007年にプロ入り後、2008年に9勝、2009年には193イニングを投げて8勝14敗という成績を残しました。4年目の2010年を「勝負の年」として迎えたと語っています。
覚醒した試合での1球
2010年シーズンの神宮球場でのヤクルト戦、田中浩康選手に投じたストレートが、覚醒のきっかけになったと話します。置きにいった球が見たことのない軌道でミットに収まり、自分の中で何かがつかめた瞬間だったと述べています。
力を抜いたことで得たストレートの変化【03:12】
置きにいったボールで気づいたこと
力を抜いて投げたボールが、逆にキャッチャーミットまで勢いよく伸びていくことに驚きを感じ、その感覚を「覚醒」と表現しています。力を抜いても速いボールが投げられるという発見が、自信に繋がったと語ります。
力を抜くことでボールが伸びた理由
本人曰く「ストレートを取られないように優しく握り、最後に力を入れる」ことでリリースで力が乗り、結果的にボールが強くなるといいます。力をリリースの瞬間に集中させる意識が重要だとしています。
リリースに力を集中させる感覚【04:26】
リリースまでゼロから力を溜める
「0から100」という表現で、腕の振り出しからリリース直前までは極力力を抜き、リリースの瞬間に最大出力を出すことを意識していると解説します。力の出所を分散させずに一点集中させる感覚です。

リリースで100を出す意識
ボールを「取られないように」と思いながら引っ張ることで、リリースでボールに力が乗るとのことです。この感覚を身につけたことで、MAX152km/hまで球速が伸びたと述べています。
力を抜くための練習法と意識【05:51】
キャッチボールや遠投での工夫
この投球感覚は、試合中にいきなり試すのではなく、キャッチボールや遠投、ブルペンでの反復によって習得すべきだと語ります。とにかく全身の力を抜くことを意識することがスタートになります。
体全体の力を抜き、左肩の開きを抑える
左肩を開かないように我慢し、グラブを引く・腰を回すといった動作を同時に集めるように意識すると、リリースへの力の集中が高まります。これにより、リリースでの加速を感じられるようになるとしています。
覚醒後の変化とリリース意識の継続【08:56】
2010年の成績と球速の向上
覚醒後の2010年は、15勝8敗、防御率2.3、215イニングという成績を残しました。これまでと同じトレーニング・投球フォームながら、「力を抜く」ことで大きな変化を得たと話しています。
キャッチボールからの積み重ね
キャッチボールから毎日この意識を持ち続けることで、感覚が体に染み込み、試合でも自然に出せるようになったとのことです。ストレートの球速アップや、リリースに悩む投手に向けて参考になる内容です。

前田 健太(まえだ けんた)
1988年4月11日生まれ
MLB デトロイト・タイガース所属 #18 投手
右投右打
この動画から学べること:
- 力を抜いて投げることの重要性と効果
- リリースの瞬間に力を集中させる意識
- ボールを取られない意識でリリースを強化する方法
- 試合ではなくキャッチボールからの習得が有効であること
- 力を抜くには勇気が必要であるという実戦での気づき
ストレートの球速や質に悩む選手にとって、実践的なヒントが詰まった動画です。ぜひ映像で投球リズムや力の抜き方のニュアンスを確認して、自身の投球に活かしてみてください。
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